職務経歴書の趣味特技欄は書くべき?効果的な書き方とNG例

職務経歴書の趣味特技欄は書くべき?効果的な書き方とNG例

職務経歴書を作成する際、「趣味特技欄は必要なの?」「何を書けばいいのかわからない」という疑問を持つ方は多いでしょう。一方で「趣味特技なんて仕事に関係ない」と考える人もいます。しかし、適切に記載された趣味特技は、あなたの人柄や価値観を伝える重要なツールになります。この記事では、職務経歴書の趣味特技欄の効果的な書き方と、避けるべきNG例を詳しく解説します。

趣味特技欄の役割と重要性

なぜ趣味特技欄が必要なのか

人柄・価値観の表現
職務経歴や資格だけでは伝わらない、あなたの人間性や価値観を示すことができます。

コミュニケーションのきっかけ
面接時の話題作りや、面接官との共通点発見につながる可能性があります。

継続力・努力の証明
長期間続けている趣味は、継続性や忍耐力をアピールする材料になります。

ストレス耐性の示唆
適切なストレス発散方法を持っていることで、メンタルヘルスの良さをアピールできます。

企業・採用担当者の視点

求める情報
– 人物像の把握
– チームフィットの判断
– ストレス耐性の確認
– コミュニケーション能力の推測

評価ポイント
– 趣味に対する取り組み方
– 協調性の有無
– 自己管理能力
– 学習意欲・向上心

書くべき趣味特技の基準

効果的な趣味特技の条件

1. 継続性があるもの

良い例:・5年間続けているテニス・3年前から始めた料理・学生時代から続けている読書避けるべき例:・最近始めたばかりの習い事・一時的にはまった趣味・具体性のない曖昧な趣味

2. 何らかのスキルや学びが得られるもの
– 問題解決能力が身につく趣味
– チームワークが養われる活動
– 創造性が発揮できる分野
– 体力・精神力が鍛えられるスポーツ

3. 説明可能で具体性があるもの
面接で質問されても詳しく説明でき、エピソードを交えて話せるものを選択します。

業務に活かせる観点での分類

チームワーク系
– 団体スポーツ(サッカー、バスケットボール等)
– バンド活動・合唱
– ボランティア活動
– 地域活動への参加

自己管理・継続力系
– マラソン・ランニング
– 筋トレ・フィットネス
– 資格取得
– 語学学習

創造性・問題解決系
– プログラミング
– 写真撮影・動画編集
– 手芸・クラフト作品制作
– 料理・菓子作り

学習・知識向上系
– 読書
– 歴史・文化研究
– 投資・経済分析
– 最新技術の研究

効果的な書き方のテクニック

基本的な記載フォーマット

推奨構成

趣味・特技:[趣味名] ([期間・頻度])具体的内容:[どのような取り組みをしているか]学び・効果:[この趣味から得られたもの]

具体的な記載例

例1:スポーツ系

趣味・特技:テニス(5年間、週2回)具体的内容:地域のテニスクラブに所属し、月1回の大会に参加学び・効果:チームワークと状況判断力、体力・精神力の向上

例2:創造系

趣味・特技:料理(3年間、週末中心)具体的内容:和洋中の基本料理からスイーツまで幅広く挑戦学び・効果:計画性と創意工夫、効率的な時間管理スキル

例3:学習系

趣味・特技:読書(年間60冊、ビジネス書・小説中心)具体的内容:多様なジャンルの書籍から知識と視野を拡大学び・効果:論理的思考力と豊富な知識、集中力の向上

数値や実績を交える方法

具体的な数値の活用
– 継続期間:「5年間」「学生時代から」
– 頻度:「週2回」「月1回」
– 実績:「マラソン完走3回」「写真コンテスト入賞」

成果・達成感の表現
– 「初心者から中級レベルまで上達」
– 「地域大会で上位入賞」
– 「仲間づくりのきっかけとなった」

避けるべきNG例

書かない方が良い趣味・特技

ギャンブル関連

NG例:・パチンコ・パチスロ・競馬・競輪・麻雀(職種によっては例外あり)

政治・宗教色の強いもの

NG例:・特定政党の活動・宗教的な活動・思想的に偏りのある活動

過度に個人的すぎるもの

NG例:・ゲーム(詳細な説明が困難)・アニメ・漫画(業界によっては例外)・アイドルの追っかけ

ネガティブな印象を与える可能性があるもの

NG例:・お酒(アルコール関連)・夜遊び・クラブ通い・極端なダイエット

曖昧で具体性のない表現

NG表現例
– 「音楽鑑賞」→どんなジャンル?どんな取り組み?
– 「映画鑑賞」→年間何本?どんな分析をしている?
– 「旅行」→どこに?何を学んだ?
– 「スポーツ」→何のスポーツ?どの程度?

改善例
– 「クラシック音楽鑑賞(コンサート年10回参加、楽曲分析)」
– 「映画鑑賞(年100本、ジャンル別分析・レビュー投稿)」
– 「国内旅行(47都道府県制覇、地域文化研究)」
– 「バドミントン(週1回練習、市民大会出場)」

業界・職種別のアプローチ

IT・エンジニア職

効果的な趣味例
– プログラミング・アプリ開発
– ガジェット研究・最新技術追跡
– オープンソース活動
– 技術勉強会・カンファレンス参加

アピールポイント
– 技術への探究心
– 継続的な学習姿勢
– コミュニティ活動への参加

営業職

効果的な趣味例
– 団体スポーツ
– 地域活動・ボランティア
– 人脈作りにつながる活動
– コミュニケーション力を活かす趣味

アピールポイント
– 対人スキル
– チームワーク
– 積極性・行動力

事務・管理職

効果的な趣味例
– 資格取得・スキルアップ
– 手芸・クラフト(細かい作業への集中力)
– 家計管理・投資(数字への強さ)
– 整理整頓・収納(組織力)

アピールポイント
– 正確性・丁寧さ
– 継続性・計画性
– 効率性・組織力

クリエイティブ職

効果的な趣味例
– 写真・動画制作
– デザイン・アート制作
– 音楽・演劇活動
– 文章・ブログ執筆

アピールポイント
– 創造性・感性
– 表現力
– 美的センス

面接での活用方法

話題の広げ方

基本パターン
1. 趣味の概要説明
2. 始めたきっかけ
3. 継続している理由
4. 得られた学び・成長
5. 仕事への活用可能性

会話例

面接官:「テニスを5年間続けられているんですね」回答:「はい。最初は健康維持のために始めましたが、チームプレーの楽しさと、試合での状況判断の難しさに魅力を感じて継続しています。特に、パートナーとのコミュニケーションや、相手チームの戦術を読む力は、営業の現場でお客様のニーズを察知する能力につながっていると感じています。」

共通点の見つけ方

面接官との共通点活用
– 同じスポーツの経験者
– 同じ本・映画の愛好者
– 同じ地域の出身・在住
– 同じ価値観・考え方

趣味特技欄を書かない場合

省略するケース

企業側が不要とする場合
– 完全に実務重視の求人
– 短期プロジェクトベースの契約
– 高度専門職での採用

応募者側の判断
– 仕事に直結する経験が豊富
– 職務経歴書の分量制限
– 業界・職種的に重要視されない場合

代替アプローチ

他の項目での人物像表現
– 自己PR欄の充実
– 職務経歴でのエピソード追加
– 志望動機での価値観表現
– 資格取得への取り組み姿勢

まとめ

職務経歴書の趣味特技欄は、適切に活用すれば強力なアピールツールとなります。重要なのは、単なる娯楽として記載するのではなく、そこから得られた学びや成長、仕事への活用可能性を明確に示すことです。

継続性があり、何らかのスキルや人間性の向上につながる趣味特技を選び、具体的なエピソードとともに記載しましょう。また、応募企業の業界・職種特性を考慮し、求められる人物像に合致するような表現を心がけることが成功のポイントです。

あなたの人間的な魅力を最大限に表現し、採用担当者に「この人と一緒に働いてみたい」と思ってもらえるような趣味特技欄を作成してください。