職務経歴書が2枚目になる時はどうする?ページ数が多い場合の書き方
転職活動において、職務経歴書は自分のキャリアを効果的にアピールする重要な書類です。しかし、経験を積むにつれて「職務経歴書が1枚に収まらない」「2枚目、3枚目に続いてしまう」という悩みを抱える方も少なくありません。
職務経歴書のページ数に明確な決まりはありませんが、読み手の採用担当者にとって分かりやすく、印象に残る書類にすることが重要です。本記事では、職務経歴書が複数ページになる場合の適切な書き方と、効果的な構成方法について詳しく解説します。
職務経歴書の適切なページ数とは
一般的な目安
職務経歴書のページ数に厳格なルールはありませんが、一般的には以下の目安があります:
1-2枚が理想的
– 新卒〜5年目:1枚程度
– 6-15年目:1-2枚程度
– 16年以上:2-3枚程度
3枚以上でも問題ないケース
– 専門職(エンジニア、研究職など)
– 管理職経験が豊富
– プロジェクト実績が多数ある
– 複数業界での経験がある
採用担当者の視点
採用担当者は1日に何十枚もの職務経歴書を見ています。重要なのはページ数ではなく、必要な情報が整理されて記載されているかという点です。
2枚目以降の職務経歴書の構成方法
1ページ目の構成
1ページ目に含めるべき情報
・職務要約(3-4行)・最新の職歴(現職または直近)・主要なスキル・経験・特筆すべき成果・実績
1ページ目で「この人に会ってみたい」と思わせることが重要です。最も重要な情報を優先して配置しましょう。
2ページ目以降の活用法
2ページ目の構成例
– 過去の職歴詳細
– プロジェクト一覧
– 技術スキル・資格
– 研修・教育経験
3ページ目の構成例(必要に応じて)
– 詳細な技術スキル
– 学会発表・論文
– 社外活動
– 語学力・その他スキル
ページが多くなる場合の書き方のコツ
情報の優先順位を明確にする
高優先度
– 応募職種に直結する経験
– 数値で表せる具体的な成果
– マネジメント経験
– 特殊なスキルや資格
低優先度
– 応募職種と関連性の薄い経験
– 詳細すぎる業務内容
– 古すぎる職歴(10年以上前)
– 一般的すぎるスキル
見出しとレイアウトの工夫
効果的な見出し例
■ 職務要約■ 職歴■ 主要プロジェクト実績■ 保有スキル■ 資格・免許
読みやすいレイアウト
– 適切な余白の確保
– 箇条書きの活用
– 太字・下線の効果的使用
– 統一感のあるフォント
各ページの関連性を保つ
各ページが独立した内容ではなく、全体で一つのストーリーとなるよう構成します:
- ページ番号の記載:「1/3」「2/3」「3/3」
- ページ間の関連性:前ページの続きであることが分かる構成
- 統一されたフォーマット:全ページで同じレイアウト
長い職務経歴書のメリット・デメリット
メリット
詳細な情報提供
– 豊富な経験をアピールできる
– 具体的な成果を詳しく説明できる
– 多角的なスキルを示せる
専門性の証明
– 深い専門知識があることを示せる
– 継続的な成長を証明できる
– 責任の重い業務経験をアピールできる
デメリット
読み手の負担
– 採用担当者の読む時間が長くなる
– 重要なポイントが埋もれる可能性
– 印象に残りにくい場合がある
情報過多のリスク
– 焦点がぼやける
– 要点が分かりにくくなる
– 簡潔性に欠ける印象を与える
職種別の職務経歴書ページ数の傾向
エンジニア・技術職
推奨ページ数:2-3枚
– 技術スキル詳細
– プロジェクト実績
– 開発経験
– 学習履歴
営業・マーケティング
推奨ページ数:1-2枚
– 売上実績
– 顧客管理経験
– 新規開拓実績
– マーケティング施策
管理職・経営企画
推奨ページ数:2-3枚
– マネジメント実績
– 組織改革経験
– 戦略立案実績
– 部下の成長支援
専門職(コンサルタント、研究職など)
推奨ページ数:2-4枚
– プロジェクト詳細
– 専門分野の深堀り
– 成果・論文
– クライアント実績
ページ数を適切に調整するテクニック
情報の取捨選択
残すべき情報
– 応募職種に直結する経験
– 数値化できる成果
– 差別化できるスキル
– 成長性を示すエピソード
削除を検討すべき情報
– 10年以上前の詳細な業務内容
– 応募職種と無関係な経験
– 当たり前すぎるスキル
– 重複している内容
表現の工夫
冗長な表現を避ける
❌ 私は営業部において、お客様に対して商品の説明を行い...⭕ 法人営業として新規顧客開拓を担当
具体的で簡潔な表現
❌ 売上向上に貢献しました⭕ 売上を前年比120%に向上(目標比105%達成)
複数ページの職務経歴書作成時の注意点
フォーマットの統一
- フォント:全ページ統一
- レイアウト:余白・行間を揃える
- 見出し:同じスタイルで統一
- 日付形式:西暦・和暦を統一
読みやすさの確保
ページ構成の工夫
– 各ページに氏名を記載
– ページ番号を明記
– 適切な改ページ位置
– 関連する情報は同ページにまとめる
視覚的な見やすさ
– 箇条書きの活用
– 適切な余白の確保
– 重要な情報の強調
– 表やグラフの効果的利用
印刷時の配慮
- A4サイズでの印刷を想定
- モノクロ印刷でも見やすい
- ページ間での情報分断を避ける
- ホッチキス止めを前提とした構成
まとめ
職務経歴書が2枚目、3枚目になることは決して悪いことではありません。重要なのは、採用担当者にとって読みやすく、あなたの価値が効果的に伝わる構成にすることです。
成功する複数ページ職務経歴書のポイント
1. 1ページ目で興味を引く構成
2. 情報の優先順位を明確化
3. 統一されたフォーマット
4. 読み手目線での情報整理
5. 具体的で簡潔な表現
あなたの豊富な経験を適切にアピールするため、この記事のテクニックを活用して効果的な職務経歴書を作成しましょう。採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせる職務経歴書が、転職成功への第一歩となります。